ホーホー雑貨店 は、現在準備中です。

2016/02/20 06:59

厚みのあるカードに色刷りだけではなく、箔押しや型押しなどの活版印刷ならではの手法を駆使しています。


 描かれているのは街角の男女の1シーン、メッセージは曖昧ですが場の空気が色濃く伝わってきます。
13:00に対して作家の楊さんは「彼女は微笑み、バイオリンの音色と共に立ち去る。」とコメントしています。
いろいろな物語を想像してしまいますね。...
03:00は真っ黒の印刷がかすれているように見えますが、これは街の灯を表現しています。
台北の映像作品等でも見ることができますが、台北の夜景そのものです。


 興味深いのは、これがコラージュ作品で、人物・樹木・建物全てが昔の建築用転写シールを使用していることです。
このシールは日本でもよく使われていましたが、製図用ソフトが普及した今では全く見られなくなりました。
楊さんは古い棚から、この建築用転写シールの束を見つけたと言っています。


 足早に台湾に普及しては消えてゆく、日常的な文化。
台湾は日本以上に、古いものは排除されていくのだそうです。
そのサイクルの速さに楊さんは「今、自分が手にしなければ消えてしまう。」とデッドストックの包み紙や台湾製活版印刷機をコレクトし、作品に活かしています。


 付属の封筒に使っているトレーシングペーパーもデッドストックで、カードの世界観に合ったものを選んでいます。
封筒やカードの裏面にも「324Print studio」のロゴが小さく銀色の箔押しであしらわれ、細部までこだわりが感じられます。
メッセージカードとして使えるだけでなく、ちょっと飾っておくのも素敵なカードです。