立体的で軽い、牛革製のブローチです。

シロクマのブローチは、デザイナーがひとつひとつ筆描きして完成させており、無表情のような愛嬌があるような、不思議な味を出しています。

花のブローチは、発色の美しい革を6色選んで製作しています。
革を染めているのは墨田区の工房です。

墨田区の東端荒川沿いの一帯は皮革の町なのです。
明治の頃から続く日本一の皮革産業工業地帯で、動物の皮(原皮)を鞣し・染めなどを経て、靴やバッグなどの素材である革に加工しています。
ちなみに、その過程で出る油脂を加工する工場も多く、花王やライオンなどの油脂を原料とする石鹸メーカーも墨田区発祥です。

牛革に関しては、日本は畜産があまり盛んでは無いので、原皮は90％以上輸入に頼っているそうです。
「テレピンデザイン」で使っている栃木レザーも、原皮はオーストラリアなどからの輸入と伺い驚きました。
しかし言われてみれば、牛は生き物なのですから、肉のあるところにしか皮は無いという当然のことに改めて思い至りました。