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2016/05/20 05:02

麻100%のからみ織生地を、天然染料で染めたショールです。


細かい網状なので、ニットのような伸縮性があります。
透け感がありながら重みもあり、しっとりと身体に沿います。
四つ角に付いている房の重みが、ショールを身に着けた時にズレを抑えてくれるのですが、その反面、斜めに伸びやすく生地が変型しやすいことをどうかご了承下さい。


からみ織は、夏の着物生地である紗や絽などがそうで、このショールは紗に近い織りです。
基本的な紗は、縦糸2本をねじって隙間を空け、横糸にもからむことで糸が固定されます。
隙間が空き、網状になるので通気性が良いのです。


このからみ織の技法が中国から日本へ伝わったのは、案外古く飛鳥時代だそうです。
その後の奈良時代に盛んに生産されるようになり、奈良の正倉院の収蔵品にもからみ織はあるそうです。
奈良時代のからみ織は羅と呼ばれる、とても複雑なものでした。


しかし鎌倉時代から戦国を経て、江戸時代に入るころには、複雑なからみ織は製織不能となってしまいました。
江戸時代に再び中国から伝わった技法は、シンプルな紗と絽でした。
近代に入ると機械織が導入され、からみ織はその通気性や伸縮性により様々に活用されています。